破風(はふ)ってご存知ですか?
2020年6月25日更新
「破風(はふ)」と聞いても、一般の方はいまいちピンとこないですよね。
建物の各部位には名前がついています。建築用語なので、
一般の方が知らないのは当たり前ですね。
破風は屋根の一部で、雨樋が付いていない屋根の端の部分です。
破風に取り付けられている板の事を「破風板」といいます。
と言ってもわかりづらいですよね・・・。
よく目にする、この部分の事です!!
破風板は、屋根の内部に雨水が侵入するのを防止している箇所になります。
破風板は塗装によって防水性はあるんですが、
建物の中でも厳しい自然環境下にさらされていて、外壁材や軒天よりも劣化を受けやすい箇所になります。
破風は建物の顔と言われることもあって、こだわりを持つ方もいらっしゃいます。
神社などではきらびやかな装飾のものも良く見かけると思います。
先ほど触れたように、最大の役割は雨を防ぐことです。
屋根は上からの雨に対しては強い構造になっています。
でも、下や横からの雨に対しては弱いという特徴があるんです・・・。
破風があることで、屋根裏に侵入する雨をふせぐことができるのです!
さらに・・・
破風板は火災からも家を守ってくれるんです!
住宅火災では下から上へ向かって炎が延焼します。
窓から上がった炎が屋根裏へ延焼しようとするのを遅らせてくれるのです。
それから、屋根を強風で飛びにくくする効果もあります。
破風を付けないと屋根が台風などで吹き飛びやすくなってしまいます。
●「破風」と似ている「鼻隠し」や「ケラバ」の違い
破風と似ている部位として「鼻隠し(はなかくし)」と「ケラバ」があります。
「鼻隠し」とは、屋根の側面の板のうち雨樋を取り付ける面の事です。
基本的に屋根の最も低い位置に取り付けられています。
そして、雨樋を取り付けない面が「破風」です。
「ケラバ」は外壁より外側に出ている屋根部分のことです。
ケラバの端のうち雨樋が付いている面が「鼻隠し」で、付いていない端の部分が「破風」です!